我々は悲しいかな「老眼世代」に突入しています。近くが見にくいというだけでなく神経も鈍くなっているのか、ある程度の明るさがないとこれまた見にくい。誰にでも必ずやってくる悲しき老眼。。。
そもそも「老眼」というフレーズが、年寄り宣言されたようでよろしくないです。もっとほかに言い方がないものでしょうか(苦笑)
さりとて、細かいものが細部までしっかり見えなければ、作品づくりはできまません。写真は1/150の建物(塗装前)です。
最近、私たちが作る建物はますます細かくなってきています。これらの細かい組み立て作業は裸眼では完全にアウト、そこで日常使用しているルーぺを、独断コメントを添えてインプレッションしたいと思います。老眼ではない方にもご参考いただければと思います。
(その1)どこでも買えるヘッドルーぺ
長所はホームセンターなどでも手軽な価格で購入でき、眼鏡の上からでも使えること。焦点の合わせ幅も広く、軽量で使い勝手は悪くありませんが。。。
短所/1)正常品であればとてもよい操作感なのですが、赤丸で示した「カシメ」部分が甘いものが多く、上に跳ね上げようとしてもズルッと下に落ちてくる不良品が以外に多いです。初めはよくても数回の使用で甘くなってきます。どういうことかと言いますと、少し離れた場所にある工具などを取る時には焦点が合わないので、ヘッド部分を上に跳ね上げることになり、この繰返しは頻繁です。この時にズルッと落ちてくると短時間作業でもかなりイラだつことになります。(カシメは冶具がないと調整不可能)
短所/2)レンズが安物で透明度が低く、キズがつきやすい。左右のピント調整ができない。
短所/3)おデコに当たる部分にはネオプレーンゴムが接着されていますが、これがムレて、かゆくなったりかぶれたりします。皮膚が弱くないスタッフが短時間使っても症状は出ました。パッド部分は汗がつきますから清潔にして使えばよろしいかと思います。
(その2)ドイツ・エッシェンバッハ製 マックスディティールルーペ
こだわりのドイツ人が開発した眼鏡タイプのルーペで、左右のピントを個別調整できる目にやさしい優れものです。本体やケースのデザインもいかにもといった感じで、拡大率も大きく期待感はかなり大きかったのですが。。。
短所/1)視野がとても狭い。
短所/2)目とレンズの距離が少しでもズレると対象物の焦点が合わなくなりがちで、パッド調整してもセッティングが決めにくく、鼻が低い日本人向ではないように感じます。
短所/3)焦点の合わせ幅がとても狭く、対象物との距離を常に意識して一定距離を保ち続けて作業しなければなりません。これが実践ではなかなか難しいというのが正直な感想です。
(その3)タミヤ・クラフトツール ヘッドルーペ
私の独断、現時点でナンバーワンのヘッドルーペがこれです。1.7・2.0・2.5倍3つの倍率レンズ(別売で3倍・4倍もあり)と専用ケース付。レンズケースの色とレンズに印刷されたライン色を合致させているため、常に何倍をセットしているかが一目瞭然。眼鏡の上からでも使えます。そして何よりもレンズが大きいため視野が広く、透明度も高い。
とても自然に作業に集中できます。このルーペを一度使ったら、他は使えなくなるほど優秀な逸品。さすが日本のタミヤです!!
短所/1)とてもしっかりとした作りで申し分ないのですが、レンズの跳ね上げが、やや固いのが唯一の難点。フレームがないので跳ね上げる時、ついレンズに触れてしまいます。軽いノッチ式だといいなぁと思います。
短所/2)左右の焦点調整があると文句なしです。。。
おデコに当たる部分にはプラスチックプロテクターが付いています。説明書記載はありませんがこれが取り外せるのでここにティッシュペーパーを巻きつけることができます。これで、かぶれの心配はなく、常に清潔で快適な装着感を得ることができます。
イチオシのタミヤヘッドルーペ(¥7,140)は弊社で通販可能(お取寄せ)です。メールでご注文の際「ブログを見て」と書いていただければ送料弊社負担でご提供いたします。
最後に、
ルーペは私たちにとって救いの光。医療用ほどの精度はなくとも、目に優しい=視力に応じて片目だけでも焦点調整できて、機能性にも優れたルーペは今でも探し求めています。光学メーカーさんが見ていただいていたら是非、開発していただきたい!!
そう強く強く、願う今宵でありました。