9月のはじまりです!
ここ数日で、仙石原はすっかり秋を感じる陽気になりました。 三年前から手探りではじめた植栽、ようやく景色になじむようになってきました。 こちらが当時の写真。 そしてこちらが今日現在。無機質だった庭が、緑豊かになりました。 それまで経験してきた模型制作と異なり、本物の植物を使うことの難しさや楽しさが、 ようやく肌でわかってきた気がします。枯れた老木の伐採や選定などなど... 春から今も、日々グングン伸びる雑草には泣かされますが、 その中には綺麗な花を咲かせた「ネジリソウ」があちらこちらに。 そして今夏の水辺、ベストショットはこちら。うっとりした目がたまりません。 地表を覆う植物(グランドカバー)は、実に器用にレールの下を這うように成長を続けています。 レールの上にかかる葉は、車輌が踏みつけて葉の汁がレールに付着、これが通電を悪くします。 すべてむしってしまえば解決ですが、けなげに成長する植物を見ると、 自分にはとてもそれができません。レールにかかるところだけを選定するにとどめます。 続いて... 去る、快晴の8月26日、スイス・レイティッシュ鉄道からレトさんとパスカルさんのお二人、スイス政府観光局、 箱根登山鉄道さんのスタッフの方々をお迎えしました。 2014年以来、二度めのご来訪のレトさんが、今回の箱根観光で、まっ先に当店を指名いただいたとのこと、 とても光栄なことでした。 レイティッシュ鉄道と姉妹鉄道の箱根登山鉄道さんから、スイスを走る「箱根登山電車」のラッピング機関車を、 前回のブログでご紹介した横浜のモデラーH様からは「箱根登山鉄道アレグラ号」をお持込みいただき、 走行シーンをご覧いただきました。 大胆なデザインには姉妹鉄道の記載が。 この機関車の走行動画は、こちらからご覧いただけます。 レトさん(左)とパスカルさん、記念撮影をいただきました。 彼らが手にしている小さな「うちわ」は常連、いや、ほぼスタッフ化している吉祥寺のK君がこの日のために作ってきてくれました。 K君ありがとう! 横浜のH様は、アレグラに連結させるための、次なる車輌制作に着手されたようです。 今から完成を楽しみにしております!! 最後は、以前このブログでもご紹介した、弊社制作のZゲージレイアウトが「原鉄道模型博物館」他目的室で展示中です。 (1時間に1度、10分程度の走行デモを展開中) 展示期間は本年10月末まで。是非、足をお運びいただければ幸いです。 ではまた!
梅雨入りです…
今日は「ガーデンレイルウェイ・カフェ」のお話。
昨年植えた睡蓮…
冬が終わり氷が消えた頃からせっせと土壌にニボシ(肥料です)を差し込んだ甲斐あって、今年は葉の量が倍近くになり開花もはじまりました。
憧れだったモネの睡蓮、そして漫画のようなこんな光景も楽しめます。
そしてトンボたちの羽化もはじまっています。ヤゴは模型の軒下など安全な場所を選んでいるようですが…
運休時間を狙ってこんなところで羽化したツワモノも。
春はこのような植物や生き物たちの成長に心が癒されます。
…肝心なこちらの建造制作はまだまだ道半ばのため、今日は車輌をお持込みになったお客様をご紹介いたします。
ジージーとギヤ音をたてて走るこの電車…
車体に「原鉄道模型博物館」と書かれています。この電車は同博物館のワークショップでお客様が作られたもの。
惜しくも2014年にご逝去された原信太郎さんとは、博物館構想時に幾度かディスカッションさせていただいた経緯があり、今回お客様を通じてのご縁は、とても感慨深いものがありました。
電池駆動のためロングコースは一周するのにかなり時間がかかりましたが、ここでもしっかり走ってくれました。原さん、天国から見てくれていたかな? ちょっと緊張気味のハンサムな坊ちゃんです。
続いては、小学生の頃からGゲージの車輌工作を始めたという19歳のK様。いつも大きな荷物を持って、東京吉祥寺から電車とバスを乗り継いでおこしいただいています。紙や合板を使った手作り感ある車輌ですが…
なんと! この電車には 無線で自動扉が開くメカが盛り込まれています。ただ者ではありません…
K様のブログ「吊り掛け電車の通い道」を是非ご覧になってください。
Gゲージ主体ですが、他ゲージにも精通する情報も満載、氏の模型に対する情熱が伝わってきます。自作派の高齢化が進んでいる現代、若手の活躍はとても楽しみです。
本日、最後にご紹介するのはこちら。
緑の中、ボディ色とのコントラストがとても美しい…
横浜のH様が、約1年がかりで完成した渾身の逸品「箱根登山鉄道アレグラ号」です。恐らくこのサイズでは世界第一号です。迫力あるビッグサイズ、完成度の高さをじっくりご覧下さい。
パンタグラフも自作。車体に既製品流用はありません。
模型を生業にしているのではないかと思うほど、制作方法は合理的でセンスが溢れています。エッヂの効いた台車は原形からゴム型キャスト成形。(駆動系のみLGBモーターブロックを使用)
座席はバルサで奥様が担当、車番やLED表示機のイニシャルはお嬢様がお手伝いされたとのこと。ほんとうに素晴らしいです。そんなH様ご一家、実はアレグラ号にはまだ乗車したことがなく、制作資料は雑誌に掲載されている写真を参考にしたとのこと。さらに驚くのはレーザー加工や造形機などを一切使わず、すべて人力(手切り)で作られているという点です。
そしてスイス、レイティッシュ鉄道の本舗アレグラと記念撮影。
当、フェイスブックに5月7日にアップロードした走行動画の再生回数からも皆様の感心の高さがわかりました。
後日、専用ケースで飾られている写真をお送りいただきました。
H様、誠にありがとうございました。
鉄道模型以外ではこんなシーンも。
ハイキングをかねて金時山の山頂から電波を発射しているJF1PEQ局と無線交信。
お帰りの休憩にお立ち寄りいただきました。
デッキにチャチャッと簡易アンテナを立てて、まだ真新しい短波通信機を拝見。
国内からは熊本、海外からはウクライナからの電波が入感。
ここから箱根の友好都市、スイスサンモリッツまで電波を飛ばすことも決して夢ではないことがわかりました。インターネットの現代、あくまでもアナログに走る小生であります(笑)
いかがでしたでしょうか、
オープンから三年目、多くのお客様に支えられているガーデンレイルウェイ・カフェ。
これからもよろしくお願いいたします。
2015年、御礼
年末に際し、当ブログをご覧いただいている皆様、
箱根模型工房クラフト、またガーデンレイルウェイ・カフェをご愛顧いただきましたすべてのお客様に御礼申し上げます。
今年はここ仙石原も暖冬で初雪知らず、池に氷がはる日は数えるほどです。さすがに昨日は凍っていましたが…
昨年いた親熊は、美味くもないのにアオサギに持っていかれました。
何だか子熊が淋しそうです…
さて、今年最後のお客様は偶然にして、かねてからGゲージで「史上初の箱根登山鉄道のアレグラ」を制作されている常連のH様でした。
ご持参いただきました。5月着手で余暇の時間にコツコツ制作され、ここまで進捗しています。
コクピットの作りこみを意識されているかのようなフロントインテリアのフレームです。
台車はLGBのモーターブロックを使用。数ピースに分けてレジンで丁寧に組み上げられています。
アミの中にはファンも見えています。今後、塗装を施すことでコントラストもよりはっきりしてくることでしょう。
Gゲージ(約1/22.5スケール)は、サイズが大きいのでなかなか省略しきれない部分が多いですがH様、執念で追い込まれています。
…駅のコンコースやトラベルカンパニーのエントランスに「垂直の庭=庭園鉄道」を造るんですよ、そしてアレグラをスイッチバックで運転させる…
誰もが見たことがない壮大で素敵なディスプレイになります。
やりましょうよ、そういう気鋭の作品づくりを!
2016年はどのようなムーブメントが起きるか…今から楽しみでなりません。
では皆様、よいお年をお迎えください。
秋まっただ中…
10月に入り、朝夕の冷えこみがぐっと強くなった仙石原です。 噴火はすっかり沈静化し、大涌谷の解禁とロープウェイの再稼動に待ち焦がれる毎日です。 はじめに... 当店と十数年来のおつき合いをいただいている大切なお客様から、5インチゲージ・ライブ機関車 「国鉄C56型テンダー蒸気機関車」売却の仲介をお受けしました。 ライブ機関車とは「本物の水と石炭で走り、人を牽引できるレール幅127mm(5インチ)のリアルな ミニチュア機関車」です。 発注から完成まで、約10年を経て完成された芸術品と呼ぶに相応しい本機は、ライブスチームの雄、 「動輪車」製の特注完成車(フルオプション~焼付け塗装済)です。 本機は元来、キットとして発売されていますが、特別に「動輪車」の職人さんによって、 丁寧かつ完璧に組み上げられた正真正銘、唯一の一台です。 完成後、一度も火を入れたことがない状態で、現在も屋内で大切に保管中です。実機のほか、頑丈で 高度な溶接技術で組み上げられたキャスター付フレームや、機関車をフレームに入れた状態で ボイラーを点検できるレール付スロープも付属とのことです。 私自身も実機を拝見しましたが、美術品にも値する素晴らしい仕上がりに驚きました。 ...お陰様で、当ブログは鉄道模型に関わる方々にもご覧いただいています。皆々様のご人脈で、 ご興味ある向きがいらっしゃれば、どうか弊社までお声がけいただきますようお願いいたします。 尚、弊社は仲介(ご紹介)のみで、手数料は一切いただきません。 詳細や価格は、ご依頼主と直接行なっていただくことを付加させていただきます。 さて、ここからはいつものように私の近況、徒然のはじまりです... 先月の昼下がり、のそりのそりと大きな珍客が庭のホームに現われました。 私は彼を「大魔王」と命名しました。 冬眠に向けて、たっぷり脂肪を貯えた「大魔王」は、貨車の間を通りぬけるのもやっとこさっとこ。 でんと居座り、あぐらをかきはじめました。 客・・・「おい、コイツを何とかしてくれんかっ!」 駅員・・・「わかりました、すぐに警備員を...」 その声に「大魔王」は駅員に一撃を与えたのであります。ボキッ! アーレ~! こんな、ありえへん光景に出くわす楽しみが、ここにはあります(汗) 大魔王はこの後、ドボンと池にダイブして姿を消しました。 庭は、ようやく駅舎とホームの本固定が終わり、その周辺の植栽を行なっています。 植栽作業は小さな情景模型づくりに近い感覚で進められます。ちょっとしたことですが、新しく付けた ホームの柵と植物が追加されたことで、景色に立体感とリアリティがでてきました。 こちらは「渡り板」と呼ばれるもの。これもこのゲージではパーツラインナップがないため、 オリジナル制作しました。 ホームはドイツのPOLA(FALLER)の既製品を使用していますが、高さがかなり低いため、全体を約20mmかさ 上げして車輌とのバランスを取りました。(柵や渡り板は自由なサイズで制作可能です。ご興味ある方は、お気軽に お問い合わせ下さい) 庭園鉄道では、あまり細かい部分はスルーしてもいいと思いますが、性分でどうしてもこだわってしまいます。 夜はこんな具合にライトアップ... 駅舎の正面広場はまだモルタルを打ったままですが... ここには道路がつながり、ミニチュアレンガ(本物)を敷き詰め、花壇とともに仕上げていく予定です。 まだまだ地道な作業が続きます... 続いては常連のお客様、H様がプライベートで制作に取り組んでいる箱根登山電車の「アレグラ号」のご紹介。 先日、途中段階でお持ちいただきました。 すばらしいワークです。このサイズ、存在感がたまりません。 Gゲージのアレグラ号、まだ誰も手がけてないんじゃないかな... 箱根登山電車の皆様、見てますか~! ここでスイスの本舗アレグラ号と一緒に走らせる日が今から楽しみです。 H様、吉報をお待ちしております! 仙石原の「すすき高原」は、まだ緑と茶色が混在した状態で、紅葉とともにこれからが見頃になります。 秋の箱根に是非、おこしください!
あっという間の7ヶ月…
皆様こんにちは。 久しぶりのブログ発信です。 今回はいろいろ情報をトピックス形式でおおくりいたします。 ●薪窯(まきがま)で焼くオリジナルピザ、是非ご賞味ください! 「模型メインのカフェが作るピザなんて、できあいの業務用ピザを焼くだけでしょ...」 いやいや、これだけは自信を持って違うのです。 3月から、約1ケ月をかけて蓄熱性の高い薪窯を作りました。 (コア部分には耐火レンガを使っているのであえて私は「石窯」とは呼びません) 150Φの長い煙突でドラフト効果を高めました。 マルゲリータ、ミックスの定番ピザはもちろん、日本広しとはいえ、 ここだけでしか食べることができないオリジナルピザを作りました。 七味がよく合う「キジの和風照焼きピザ」がこちら... で、問答無用の「イノシシのピザ」がこちら... 5月の連休からメニューに加えて、どちらもご好評をいただいており、今では模型ではなく、 ピザ目当てに遠方からお越しいただくお客様もいらっしゃいます。 さらに、お客様のお持込みトッピングにも対応。あしたか牛の上質ホルモンやウナギ等々... 焼いてくれと言われたものを「アイョ!」とおおせの通りに(笑) あらゆることに柔軟に対応させていただいております。 この7ヶ月、カフェ業務に模型制作...パソコンの前に10分以上座った記憶がありません。 ●ガーデンレイルウェイ・カフェの夜景工事スタート。 駅舎、ホーム周辺を皮切りに光を灯しはじめています。 霧が出るとこんな具合に。箱根ならでは...です。 庭いっぱいに光が灯ったときには夜間営業をスタートします。 駅舎とホームに使用した光源は543発。作りが大きいからと、大きな電球でかたずける... そんな手抜き作業はいたしません。 これからも、ここでしか見ることができない究極の庭園鉄道を目指していきます。 ●ドイツ、massoth(マソッス)の正規輸入販売店になりました。 LGBにOEMでデコーダー等を供給してきた定評ある、massoth社。同社からは、 アナログ・デジタルを共用できるLGBのMTS(マルチトレインシステム)同等のサウンド デコーダー等が車種別に数多くラインナップされています。 詳しい商品ラインナップは、massothウェブサイトからご覧下さい。同社のデコーダー搭載 など、当店から日本の皆様にご提供いたします。 ●LGB製品販売強化。 当施設にLGB車輌をお持ち込みになるお客様の増加に伴い、LGB製品の販売を強化するこ とになりました。品番(不明な場合は画像)をメールでご照会下さい。価格、納期を ご案内いたします。 ●メルクリン・Zゲージレイアウト寄贈(譲渡)先を募集。 当社が制作した、1/220・Zゲージレイアウトの寄贈先を募集いたします。(約3320×2600mm変型) 私どもで制作したZゲージで最大規模のレイアウトです。木製筐体はアクリル板がはめこめるようになっており、 上部は格子状のホワイトルーバー~蛍光灯(非調光)が組み込まれています。 ご興味ある方は直接、お電話でお問合せ下さい。0460-83-8881(メール不可) 希望の寄贈先条件は「個人宅を除く施設で、当社近郊」です。(これ以外は応相談) ●大湧谷(おおわくだに)について 一時はマスコミ各社が泊まりこみで押し寄せ、連日ヘリコプターが飛び回っていましたが、 警戒レベル3以降は、火山性の有感地震もなく平穏な日々が続いています。 温泉地下学研究所のコメントでは已然、山の膨張は続いているものの、 少しずつ小さくなってきているとのこと。「毎日立ちのぼる噴煙=ガス抜きで圧力(膨張)が下が る=このまま収束」というのが地元衆の共通した見方です。 ...とは言うものの天災は誰にもわかりません。 箱根方面にお越しの方で少しでも不安を感じるようでしたら、温泉地下学研究所のサイトで データをご覧になるか、直接電話で問い合わせてみるのもよろしいかと思います。 専門担当官がとても丁寧に現況を説明してくれます。 ではまた次回に!
1月が終わるぅ~
2015年を迎え、皆々様へのご挨拶が大変遅くなり申し訳ありません。
本年も「箱根模型工房クラフト」ならびに「ガーデンレイルウェイ・カフェ」を宜しくお願い申し上げます。
日々、皆様に発信したい面白い話がたくさんあるのですが、一人でアレやコレやでまったく追いつきません。
すでにフェイスブックでは投稿済ですが、今年初めの記念すべき1枚がこちら。
羽を広げると2m近くもあるこの鳥ちゃんは、金魚が浮上してくるとガバッと口ばしを池に突っ込み、私が手しおにかけて育てている魚を捕食。その勢いは氷を砕くほど、なかなかのやり手です。
このほか、トンネルで暖を取る猫、店の前を徘徊する狸に猪、年明けから変なのばっかり来るわけです。そのうち、機関車が引く貨車に動物が乗ってるかもしれません(汗)
さて、今日はちょっと鉄チャン向けのお話になります。
Gゲージ(LGB)をこれから始めようとしている方々は、まずコントローラーや操作環境に戸惑われると思います。
日本では専門店もなく、もっぱら愛好家同士で情報交換して覚えていくしかすべがないのが実情ではないでしょうか。
また、屋内で走らせる程度ならともかく、屋外の長い軌道で庭園鉄道を構築する際の注意点などなど… ここではそういうノウハウを日々、蓄積しています。今年から少しずつビギナー向けの情報も発信していきたいと思っています。
LGB=レーマン社が2007年にメルクリン傘下になったことで、LGBのデジタルコントロールはメルクリンのシステムにシフトしており、すでに今年の新製品のデジタルスターターセット(70530)には、ついにメルクリンCS2(コントローラー)がセットされました。
そもそも従来までのデジタルコントローラー(55016)は、ファンクションが1ケタまでしか操作できないため、ファンクションが多い機関車ではすべての機能を引き出すことができません。ボタンや表示はとてもシンプルな構成で操作性も決して悪くはないのですが、デジタルを始める方には間違いなくCS2をおすすめします。
CS2の最大の特徴は、Wi-Fiを使って、お手持ちのiPhone等(写真はiPod)でも操作できることです。すでにメルクリンHOファンの間では当たり前のように楽しまれています。
ちょっと操作には慣れが必要ですが、やはりデジタルならではの多彩なサウンドは圧巻、アドレスやCV値の変更も、わかりやすい画面で確実な操作が可能です。
私が東京で「メルクリンショップ・クラフト」を営んでいた頃、コントローラはテンキー全盛期でした。こんなになっちやったんですねぇ…
はたして当施設で安定した電力供給ができるのか否か、
そして「お客様のiPhoneで操作できますよ…」
はたしてそんな日が来るのか、乞ご期待であります!
(Special thanks to S.Endo)
スイスからのお客様
私ごとですが、この秋で箱根に来て三年が経ちました。
何事も三年はひとつの節目として例えられますが、私もようやくこの土地のことがわかってきたように感じます。特に天気や季節、そして昆虫や野生動物の気配に敏感になりました。
晩夏にはこんな珍客が… もうこんなのだらけですから(笑)
11月20日現在、箱根はまだまだ紅葉を楽しめますが、ピークは越え落葉が進んでいます。
ここの庭も夏の鮮やかな緑から茶褐色に変わりつつあります。
初雪はもうすぐ、これから厳しい冬がやってきます…
さて、去る11月2日、スイスからお客様をお迎えした話題から。
この日は「箱根町とスイスのサンモリッツ」が友好都市を調印した記念すべき日。(前日の1日には箱根登山鉄道の新型車両、アレグラの出発式がありました)
今回の調印には、1979年から姉妹鉄道の関係であった「箱根登山鉄道とスイス、レイティッシュ鉄道」が仲人であったことは言うまでもなく、サンモリッツからは町長代理として副議長と観光局長、レイティッシュ鉄道からは、会長夫妻と社長夫妻、そして部長、政府観光局の方々が来日され、箱根町内視察で当施設にご来訪いただきました。
歓声もあがり、プルージオやランドヴァッサーをとても丁寧にご覧いただきました。
走るのはもちろんレイティッシュ鉄道の機関車、特別に国旗もあしらってお迎えです。
そして皆様と記念撮影。(右の方が会長のStefan Engler氏、手を上げているのは社長のHans Amacker氏)
お帰りになる直前から、あたり一面の霧となり仙石原ならではの幻想的な景色に… 次の視察予定だった芦ノ湖、海賊船観光は、運休の一便前でギリギリ乗船できたとのことでした。
当日の模様は「Garden Railway Cafe’ PV6 」として動画をアップロードしています。合わせてご覧下さい。
そして、一昨日の18日には、レイティッシュ鉄道から箱根登山鉄道に記念品として贈呈された、オンリーワンの機関車をお持込みいただき初運転。
操作しているのは箱根登山鉄道の府川光夫社長です。
この模様は11月19日の「神奈川新聞」でも紹介されました。
箱根登山電車と大きく描かれたこの機関車は実際にスイスで走っている特別車両で、模型はもちろんメルクリン(LGB)製、アナログモードながらサウンドも迫力満点でした。
府川社長、鈴木専務と記念撮影。貴重な機会をいただき、ありがとうございました!
さて、ガーデンレイルウェイ・カフェ、11月は生業の模型制作が忙しく、まったく営業出来ずじまいでした。
12月中には収束し、従来通りの営業体制になります。誠に申し訳ありません!
最近、私が手がけたミニチュア制作、こちらからご覧いただけます。続編も続きます、どうかお楽しみに…
…最後に、ようやく完成したボートハウスです。
この建物、既製の組立てキットですが、湖面や地面に写る光と影を大切に、20発の照明をセット。新しく作っている二つ目の湖、通称サンモリッツ湖に半分沈めて設置する予定です。
凍結するから来春かなぁ…
ではまた次回に!
祝! 友好都市調印
11月、箱根は大きなイベントが目白押しです。
まず、1日は強羅で箱根登山電車の新型車両出発式、翌2日にはスイス、サン・モリッツ市と箱根町の友好都市調印が行なわれます。(3日は大名行列)
こちらは試運転時に箱根湯本で撮影したもの。
調印式前の箱根町視察では、サン・モリッツ副議長、観光局長、RhB(レイティッシュバーン)からは会長、社長ご夫妻はじめ、スイス政観の皆々様が、当ガーデンレイルウェイ・カフェにお見えになります。
分刻みのスケジュールの中、ここににお立ち寄りいただけることはとても光栄なことです。
数日前、ロングコースが開通したことで、11月中にはとりあえず「脱プレオープン」予定です。
こちらはストラクチャー仮配置時の写真です。
ホームは塗装前のもの、屋根には照明がびっしり搭載されます。
小便小僧の放水?もお楽しみいただけるようになります。
今年もクリスマスに向けて、イルミネーションに足が向く季節ですが先行き、ここでは一面にライトアップされた景色をお楽しみいただるようになります。
…さて、ここで皆様にお詫びがあります。
肝心の11月、生業の制作業務の集中でガーデンレイルウェイ・カフェの営業予定が立てられない状況です。
11月下旬~12月には収束し、営業カレンダーを更新いたします。
何卒ご容赦いただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
おかげ様で一周年!
ガーデンレイルウェイ・カフェ、昨日プレオープン一周年を迎えました。
こんなに長いプレオープンは聞いたことがないですが、少数でコツコツ進めている諸事情もろもろ…お許し下さい。
現在も全線開通の本オープンに向けて、コツコツ前進を続けています。
昨年のプレオープン当時は、フィールドの植物、池には水もなく、ランドヴァッサー橋も仕上がっていませんでした。
小川沿いには、植えてもいないのに黄色の綺麗な花をつける植物や、コケたちが自然にワサワサと増殖しています。
水辺にはカエルが棲みつき、トンボも産卵に来てくれるようになりました。(小川のバックウォーター付近)
ここのテーマである「自然と模型の共生」が、着々とカタチになりつつあります。
自然については、日々盛り沢山、いろいろなことがおきています。
先日、雨降りの中、若い野鳥がデッキでぐったりしているのを発見。
番犬シュウ太郎は、食いつくかと思いきや、何かを感じて心配そう…ワンワンうるさいけど根はやさしい奴なんです。
幼少の頃、鳥を飼っていたので扱いには慣れていた私、とにかく暖め続けてあげました。鳥ちゃん、うっとりです…
その日はお店のトイレで一泊させて看病、すると翌朝には元気になって森に帰っていきました。トイレの置き物の鳥にとまっているのが笑えました。鳥は元気になると毛並みがこんなに綺麗になるんですよっ!
葉山で「KATY’S HAYAMA」を主宰されているケイティー恩田さんです。
ここで多くをご紹介するよりも、是非こちらのウェブサイトをご覧になって下さい。
英国アンティークのティーセットやソーサー、家具など、お好きな方(特に女性)にはたまらないアイテムを販売されているほか、執筆活動や教室まで、多彩に活躍されています。
今回、ケイティーさんの特別なお取りはからいで、当カフェでお出しする紅茶を「ガーデンレイルウェイ・カフェ 箱根のおもてなし紅茶」として提供いただけることになりました。(ケイティーさんこだわりブレンドのセイロンとアールグレーです!)
近日中に切換えを実施し、おみやげ品(100g)としても販売開始いたします。
ケイティーさんとのツーショット。 ほんとうに素敵な方です!
屋外レールの宿命、ジョイント部分の接触不良や通電ロス対策用に、ジャンパ線(7A)の試作がついに完成しました。
一般的な対策としては、ジョイント部分を直接タッピングで固定する方法や、市販品ではジョイントを抜いて専用の真鍮ブロックで強制ネジ止めするパーツなどが出回っていますが、個人的には両者ともにレールが膨張した場合、どうなるんだろう…という懸念がありました。
実際に約1年半、野ざらしにしたレールを観察してわかったのは、わずかな隙間を開けて接続していた部分では、隙間がまったくなくなり、レールが凸型に浮き上がる現象が数箇所で見られました。
つまり前出の二つの方法(レールどうしを完全に固定する)ではレールが膨張した時の逃げ場がなく、同じことがおこりうるわけです。
そこで、ジョイント部分は、2-3mm程度の広めの隙間をあけて接続し、レールの膨張はジャンパ線で吸収させる方法がベストではないか…という結論に達しました。(レールの隙間は車輪が転がる際のジョイント音を高める上でもとても効果的です)
一見、簡単に作れそうなこのジャンパ線でしたが、レール溝(凹部分)に収まる小さな圧着端子がなく(あっても細い線材用)、試行錯誤すること半年。。。ようやく試作ができあがりました。
両端の端子部分は専用機械でしっかりかしめ、さらにハンダを流し込み、ビス~ワッシャ~ナットで本物らしく固定。
通電のサポート性は抜群の効果が出ています。但し、これは消耗品と位置づけており、目下、野ざらしにして劣化状況を観察中です。(問題がなければ販売を開始します)
おしまいは、茅ヶ崎のM様がお持込みいただいたLGB、HSBタンク機関車。(後方)
カッコいい! ほしいなぁ… 草をかきわけて走る様は、ガーデンレイルウェイならではの醍醐味です。
最近、熱心なクルマ好きのお客様にも多数ご来店いただいています。誠にありがとうございます!
こちらは日産ファンにはたまらない、300ZX 50thアニバーサリーモデル。新車みたいに輝いていました…
ツーリング等で箱根におこしの方、モーニング営業をご予約でお承りいたします。
お気軽にご相談下さい!
ではまた次回に!
出版記念パーティー
梅雨まっただ中、ツツジが満開の仙石原です。同じ箱根でも開花タイミングはずいぶん違うものです。
今年の仙石原は、連日の雨降りは少なく、晴れたり曇ったりの繰り返し…
一度に降る雨量は多いものの短時間に集中している気がします。
そんな中、プレオープン中のガーデンレイルウェイ・カフェ、昨日は初めての貸しきり営業。
「黒田一樹」先生執筆の“列車を味わいつくす裏マニュアル「乗らずに死ねるか」”の出版記念パーティーが行なわれました。
当日は朝からあいにくの天気でしたが、午後から真っ青な晴れ間がのぞき、濡れていたデッキも乾くほどに回復。(ちょうどこの頃、東京は豪雨だったようです)
店内で乾杯のあと、デッキに移動してお食事や体験運転で和やかな時間をお楽しみいただきました。
あまりの気持ちよさで、どこかに散策に行ってしまったお客様も…(笑)
主賓の黒田先生は、東京からタキシードのまま、皆様ととも電車とバスでお越しになりました。
記念撮影をいただきました。無邪気すぎる笑顔であります…
森のストリートをくぐりぬけ、帰路につかれました。
この道を大勢の人が歩く光景は何とも不思議です。
ガーデンレイルウェイ・カフェでは、様々なご予約の相談に応じています。
お気軽にご相談下さい!