2013年7月10日

工事進捗(Vol.8)

 

今宵は、当施設の体験運転に関する詳細情報と、電気工事についてのレポートです。

当施設のレールレイアウトは、約50mのショートコース(1編成のみ)と、約160mのロングコ-ス(3編成まで)で構成され、ショートコースは、持込み車輌専用軌道となります。(いずれもDCアナログ車輌に限る)

ロングコースが開通するまでのプレオープン期間中は、ショートコースのみ稼動で、持込みだけでなく、車輌貸出しも行ないます。

車輌の操作環境は無線コントロール式で、持込み車輌も無線操作でお楽しみいただけます。つまり、ご自身の車輌をレールに乗せるだけ。あとは、貸出しの専用送信機で操作していただきます。

「受信機は? どうして動くの?」 と、不思議に感じる方がいらっしゃるはずです。私の知る限り、このようなシステムが他で採用されていることは聞いたことはありません。

無線制御には市販のラジコンの送受信機を流用していますが、無線モジュール部分には一切、手を加えていないため、電波法上は全く問題ありません。

アイデアと工夫を凝らしたこのシステムは、長年に渡ってクラフトのエレクトロニクス部門を支え続けてくれている、I 氏の絶大なる尽力よってカタチになりました。新規開発したオリジナル基板は3枚。デバック中のI 氏…


全線への通電は、タイマーで自動でON-OFFされ、建物の外壁にはスタート後の残り時間がカウントダウンされる専用アナログ時計を配置しました。時計は市販品の筐体だけを流用して文字盤や文字などは私が制作。お客様にはこの時計を参考に、送信機片手に敷地内を思う存分、移動していただきます。


こちらは電流計やブレーカーを配した、屋内の集中コントロールパネル。


屋外のタイマーにシンクロして屋内でも、残り時間を表示。ウェイティングタイムが一目瞭然です。

電源の要となる「大容量電源装置」と「無線制御電圧調整器」にはそれぞれ過電流・過熱検出回路が組み込まれており、軌道隣接地点には、これらとは別に過電流防止を目的としたサーキットブレーカーを設置し、万一の際にも対処できるようにしています。


電源装置からレールまでの配線は全て2スクエアを使用。電源装置がある屋内から中継ターミナルポイント、地中埋設ケーブルを介してレールまで、かなりの長さにもかかわらず、電圧降下はほとんどなく快調に機関車が走ります。

弱電とはいえ、Gゲージが最大4台同時走行ともなると、大電流が流れます。I 氏のぬかりない設計回路図をもとにアーシングなど漏電対策も含め、万全を期した工事を行ないました。

屋内から屋外への複数の配線は、床下をバイパスすることになりました。天地40cmほどしかないスペースに「ほふく前進と後退」で、奥の奥まで移動します。この作業はまさに決死でした。

通気はあるものの、あきらかに酸素が薄く、こんな場所は、配管に気をつけて地べたを舐めるようにして移動しました。降雨後は湿気で結露も出るわけで最悪のアスレチックでした。(コードがくにゃくにゃしているのは養生前のものです、あしからず…)


電球のコンセントが抜けて闇になった時は、方向と出口を見失って身の危険を感じました。やうやく点検口に戻った時、そこで待ってくれていたのは愛犬でした。嬉しかったなぁ… ありがとう、シュウタロウ~!

屋外のほうも綺麗になってきております。プロムナードエリアにも砕石がまかれました。


こちらは「キジ親方の丘」と命名したレイアウト眺望が楽しめる高台へのアプローチ階段。一度作った石垣をユンボで壊して再工事中。ここには週に何度かキジが監督にやってきます。先日はとうとうイノシシもきていました。


最後はランドヴァッサー橋の制作画像です。すべてにおいて真剣勝負であります!


間もなく特設ページをアップいたします。どうか今しばらくお待ち下さい!