2009年11月6日

イワナとレイアウト

あり合わせの材料で、動力車のテストコース兼、習作として小さなレイアウトを作ってみようと思い立ちました。サイズは約300×190、切れっぱしの板です。単純なオーバルだけど、思いっきり勾配をつけた渓谷を鉄道が走る風景。。。

若かりし頃、渓流釣りにハマっていた私は、大イワナを求めてあちこちの渓谷に釣行しました。永い年月で削り取られたゴルジュ帯と呼ばれる険しい渓谷の風景はいまだに頭に焼き付いています。奴らは人が決して足を踏み入れることができない場所に潜んでおり、ビバーグしながら源流に向かって釣り上がっていくのですが、いつも足を阻まれたのは、ゴルジュ帯と渦巻く激流でした。そこを進むためには泳ぐしかなく、流れに押し戻され危険を経験してから私たちは「魔のゴルジュ」と呼んでいました。1写真は東北のとある渓谷で、いわゆる魚止め滝(魚がこれ以上のぼれない)といわれる大瀑布と大淵。さらに数時間かけてザイルとハーケンを使って高巻きして進むと、ゴルジュ帯が出現します。魚止め滝とは言うものの、この先にこそ大イワナは息を潜めているのです。その昔マタギが山奥に入った際、食料用として放流していたというのが定説です。IMGP5384

。。。そんないろいろな思いをこめてこの小さなレイアウトと向き合おうと思います。