2014年1月14日

霜柱の脅威

 

庭にレールを敷設して初めての冬。

雪が降れば、季節ならではの風情も味わえるのですが、決して楽しいことばかりではありません。

日常の点検や整備、寒い冬がフィールドに与える影響の観察も必須です。

今シーズンの低温記録(夜間)は今のところ、-9℃。これから-10℃になる日も来ることでしょう。

毎日、軌道(レール)に異常がないかを試運転しながら点検します。

昨日、ある場所でガタガタと脱線。木の葉や砂利などがレールについて脱輪するのはよくあることなのですが、今回は一見、異常がわからず再度、周回させると。。。うーん、またしても脱線。

本腰入れて、氷ついた地べたに這いつくばって観察して、ギョッとびっくり。


ビスで固定してある枕木部分がV字型になってレールが浮きあがっているではありませんか! この歪みで、機関車の車輪が浮き上がって脱輪していたのです。

レール固定のビスは、300~500mm間隔で行なっていますが、この場所は、道床のコンクリートと枕木面がジャストフィットしていたので、少し広い間隔で固定していました。

これがアダになって、わずかな隙間に流れ込んだ水分と細かい土砂で霜柱が発生したのです。

意図的に手で枕木を曲げようとしてもビクともしないのに、相当な力がかかったことがわかります。

当初、地元の重鎮から「この土地の霜柱は、1トンでも持ち上げてしまう」と聞かされていたので、当施設ではそれを見越して道床には、ぶ厚いコンクリートを打設しています。これが耐えられるかどうか、この冬、答がでます。

今後、ストラクチャー(建物類)を配置するときは、小さな面積でもコンクリートでしっかりした基礎が不可欠であることがよくわかりました。

ガチガチに固まった、カミナリおこしのような氷にお湯をかけて洗い流すと、ピッケルの先端がスポッと入ってしまうほど、1cm近く浮き上がっていました。



幸い、レールそのものは変形しておらず、浮き上がったレール区間約3mを取外し、ビスを増やして再固定しました。

しかし、コンクリートを使わない道床だったらいったいどうなっていたでしょう。

考えただけでも恐ろしい。。。

寒冷地、屋外にレールを敷設する際の参考になれば幸いです。