今日はSBB(スイス国鉄)Re4/4 460型が入庫してきました。洗練されたデザインの本機は、フェラーリのデザイナーでも知られる、イタリアの巨匠、ピリンファリーナ氏が手掛けたことでも有名な人気車両です。
入庫車両は、片側の台車に集電がかからないとのこと。この車両は電極の一方は金属シャシーにボディアースされています。写真は分解後のシャシーを上側から見たものです。
この上に基板が乗り、固定ビスで電極を介してシャシーに通電し、一方の電極がボディアースされます。内部はご多分にもれずオイルでベタベタでしたので、洗浄したあと、テスターでチェックしました。
下側二つの電極に導通があれば確実にボディアースされているわけですが、導通がありません。。。
0.2mm厚のシックネスゲージをシャシーと電極の間に軽く差し込むと、電極がかしめからポロッと外れました。生産時のかしめが甘かったことはあきらかで、なかなかお目にかかれないトラブルでした。
これが原因で、こちら側の台車への通電が不良だったことが不調原因でした。
電極の裏側をもう一度、清掃して「叩き棒」を使ってかしめを行ないます。定盤の上に薄紙を敷き、シャシーに変形や傷が付かないように、慎重に少しずつ様子を見ながらで叩いていきます。
その後、各部も入念に清掃と点検をして460型は完璧なコンディションに蘇りました。
今回使った「叩き棒」をよく見ると。。。
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