2009年10月 のアーカイブ

2009年10月31日

オイルの雑談

動力車の調子が悪くなると、ついオイル注油したくなるのは人情のようです。。。

弊社ではメルクリン車両のメンテナンスサービスを行なっていますが、Zゲージではオイルによるトラブルは常になっています。新品であっても長時間経過した動力車はオイル劣化により固着化が進行し、これが抵抗になりモーターに負荷がかかり大きなダメージを与えているケースが多々あります。

このような状態で新しいオイルをいくら注油しても古いオイルまでは拭えず、集電板や車輪にまでドロドロ状態を誘発してしまうことになります。粘度の低いさらさらオイルはもってのほか、純正オイルだからといって過剰注油は禁物です。

劣化したオイルは綺麗に除去し、新しいオイルを適量注油することで、はじめて本来の動力車性能を引き出すことができます。もちろんオイルだけの問題ではありませんが。。。

私たちが日々のメンテナンスを通じて、納得するに至った高性能オイル、「スーパーノンフリクションオイル」を近日発売いたします。本オイルは、対劣化性と摩擦抵抗を激減させるために試行錯誤を繰り返し完成させたオリジナル品です。

使用前後の比較では、スピードが上がり、メカニカルノイズも小さくなるなど、目に見える効果をテストしたすべての動力車(各ゲージ)で確認しています。

ご自身でメンテナンスを行なわれる方は、是非お手元に置き、ご活用いただければと思います。。。どうぞご期待ください!

2009年10月29日

お待たせしております。。。

急ピッチでWB12-6.5動力ユニットの生産~検品を進めています。バックオーダーでお待ちいただいてるお客様、順次発送を開始しておりますので、お手元に届くまでどうか今しばらくお待ち下さい。

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追記情報として、本動力ユニット単機(ボディなし)の登坂能力ですが1mで最大20cmの勾配を走破可能です。現実的な数値に置き換えると、50cmレールの一方を10cm持ち上げた勾配です。(集電サポートダンパーを追加した場合は15~20%減)急勾配を登るナロー路線、Zゲージ本線向けにも、特に制約が多い小さなレイアウトでは軌道配置の可能性がグッと広げられると思います。

また、オプションの専用PWMコントローラーですが、スロー発進・スロー停止する機能、さらに電池とACアダプターの2way電源方式も検討しています。最終仕様が確定次第ご紹介いたします。

2009年10月27日

日本型Zゲージレイアウト習作

 週末の鉄道模型ショーは大賑いでした。ハードルがやや高いHO主体のショーとはいえ、少し気になったのが来場される方々の高齢化が年々あきらかに進んでいることでした。10年後を考えると怖さを感じました。 若い世代の模型工作離れはメルクリンやファーラーまでもを破綻に追い込んだ主な要因とも言われ、世界レベルの悲しい現実です。

模型に携わっている私たちにとって、これを「仕方がない」と簡単に片付けることなく、魅力的で刺激ある企画や商品づくりを行ない、若い世代のファンを増やしていく努力を惜しんではいけないなぁと、あらためて痛感いたしました。。。

さて今日は現在進めている自主制作、日本型Zゲージレイアウトをご紹介します。ドイツNOCH社のレイアウトボード85880を使って改造しているもので、レールやポイントはすべてメルクリン製。ストラクチャ-は一部メーカー品を使用していますが、ほとんどが今後発売していく弊社オリジナルペーパーストラクチャ-で構成されます。

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これらは単に縮尺換算するだけではなく、実際にレイアウトに配置して1/220フィギュアとの対比なども確認しながら試作を進めています。

進捗は追ってご紹介していきたいと思います。

2009年10月21日

今週末のイベント

 今週末(24・25日)大田区産業プラザで、JMRA「2009日本鉄道模型ショウ」が開催されます。今年はなんと30回、とても歴史あるイベントです。

実は、今回出展される「アルモデル」さんのブースで、弊社「WB12-6.5動力ユニット」を展示していただけるご配慮をいただきました。 本来であればブースをお借りして独自に出展すべきところ連日バタバタでして。。。社長のありがたいご好意にほんとうに感謝であります!

続いて、バラスト等シーナリー用品の「モーリン」さんのブースでは1/80~1/87対応の山小屋ペーパーキットとレール軌間にはめ込む渡り板のペーパー素材が販売されます。いずれもペーパーに板目ディティールを彫り込んだ弊社レーザー加工品(要塗装)です。完成品も展示されると思いますので合わせてご覧いただければ幸いです。。。

2009年10月18日

ZゲージE69型タイプその後

今月6日のブログでご紹介した「WB12-6.5」動力ユニット対応、E69型タイプペーパーボディキットの続報です。サイド面の凹凸表現やLED搭載パーツなど、設計はいよいよ終盤に入っています。ここ数日は試作の繰返しで廃棄車体の山になっています(笑)

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ペーパーキットはエッチングキットでハンダに自信がなく閉口していた方でも、工作心があれば気負うことなくチャレンジいただけます。また、本キットは低価格で最低限のペーパーパーツ構成にとどめ、パンタや手すり、下回りなどはお客様各自で別途ご用意いただき自由にディティールアップしていただく仕様になります。

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テストでは架線集電走行も確認できました。(架線システムはメルクリンZ)ショートホイールベース、そして架線への接触抵抗で、はたして無事に走ってくれるかどうかとても気がかりでしたが、まったく不安のない走りをしてくれました。メルクリンZでは電気機関車のスイッチ切替えで一方の車輪とパンタで集電しますが本機では実機同様、レール両側と架線の二極で通電させており、これが安定集電に貢献しているようです。

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写真は専用コントローラー(近日発売)を使用。ご覧のようにパンタを上げれば停止時も照明は点灯します。パンタを下げれば照明も走行もOFF、架線集電の証です。本ペーパーキットの発売は11月中旬の予定です。

発売に向けて「WB12-6.5」動力ユニットを同時ご購入(ご予約)のお客様、先着10名様には特典も計画中です。どうぞお楽しみに!

2009年10月11日

Zゲージトラムの考察

昨日の土曜日はお客様が多数お越しになりました。制作物のお引き取りや、修理のお持ち込み、レイアウトのご相談などなど。。。お休みの中、誠にありがとうございました。

さて、今日は先にご紹介したWB12-6.5動力ユニットのペーパーボディ、E69型タイプ試作に続き、Zゲージトラムの試作を行ないました。

一般的なエッチングキットでは妻板面などに立体感を出すため、板厚の約50%を溶解させて凹表現を行なっています。(0.5mmの板を使用する場合、凹部分は約0.25mmに限定)今回のペーパートラムには、複数回レーザー照射することで深さのバリエーションを加え立体感を高めています。屋根は採光口があるダブルルーフで造形品になります。屋根の上にはビューゲル(パンタ)を乗せる予定です。

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WB12-6.5動力ユニットは、6R程度のカーブ走行が可能ですから欧州の街をトラムがクネクネ走るレイアウトが可能です。皆様もこんなボディがあったらいいなというご要望があれば是非、お聞かせください!IMGP5187

2009年10月9日

素材の探究

日常制作で「パイプ」は大切な素材のひとつです。金属、アクリル、プラスチック。。。数ある中で探し求めていたパイプにようやく巡り合えました。特殊加工で内形を維持したまま自由な曲げができる0.5Φの硬質樹脂パイプです。これにいったい何本のエナメル線が通せるか、S字に曲げたテスト用パイプを使ってチャレンジ。IMGP5158

さすがに拡大鏡では難しく顕微鏡を使っての作業です。

1本、2本。。。こりゃ凄い! 何と4本が貫通。このパイプの切断にはカミソリを使うのですが、断面がつぶれない硬質素材のためバリもなく出口でひっかかりがないのです。IMGP5159

 

「それがどうした! ?」ですが、また一つ宝物が増えたようなとても嬉しい気分です。次は流動物がどれ位の圧力で流せるのかもテストしようと思います。

何に応用するかは、神のみぞ知る。。。であります。

2009年10月6日

ZゲージE69型タイプの考察

IMGP5140ペーパーでE69型タイプのボディ試作をはじめました。(欧州型本線・Zゲ−ジ)「タイプ」と称するのは各部を「WB12-6.5 動力ユニット」に合わせて若干モディファイしているため。各部のディティールアップはまだこれからですが、メルクリンZのパンタはいい感じでフィットしました。

Zゲージとしては小さいサイズ。架線に接触させると抵抗で走りが厳しくなるかと思いきや、しっかり走ってくれました。イコール、架線集電も可能ということです。この機関車専用に、レールをパラレルにしてパンタの2極にすれば集電切れはほとんどなくなるのではないか、アレコレ試行錯誤のうちに明け方になってきました。今週は雨続きで寒いようです。どうか皆様ご自愛を。。。IMGP5134

2009年10月5日

WB12-6.5展示初公開!

IMGP5075軽便祭が終わりました。昨日のブログで触れた動力車、多数のご予約をいただき誠に有難うございました。

 

 

 

受付のすぐとなりの展示だったたことと大混雑のためご予約票の記入ができなかったお客様は、10月20日までに弊社あてFAXでお送り下さい。また、会場におこしいただけなかった方々のご予約は、当日分まで¥13,900→¥12,900(但し送料別途)で対応させていただきます。

さて、会場で多くいただいたご質問についてご紹介いたします。

Q)集電サポートダンパーがなければまともに走らないのか?

A)ご覧の通り、なしでも十分走ります。。。が解答でした。集電サポートダンパーは研究用の2.7mmゲージ(Zナローコッペル)に不可欠な機能で、高い成果をあげています。これを「WB12-6.5」にも搭載すれば万全との想定をしていましたが、結果としてシャシーそのものの重量をかせげたことで、集電は十分、オプション設定にしました。例えれば、集電サポートダンパーなしでも「中トロ」、付ければ「大トロ」といった具合で、より最高を目指す方に。。。という感じでしょうか(笑)

Q)低速走行は専用コントローラーでないと効かないのか?

A)Noです。専用コントローラーは「LED搭載による常時点灯ができることと、ボリュームをMAXにしてもモーター耐電圧以上かからないという2点だけが特徴です」モーター耐電圧3.5Vにご注意いただければ通常の直流パワーパックでも低速走行はききます。但しメルクリンZのコントローラーはボリューム初期タッチで電圧飛びが生じ一気に走り出してしまうために不向きです。

 またサイトでご紹介の「超低速走行」は文面的には抽象的と言えますが、100%の方々にご納得をいただけました。私たちが日々携わっているメルクリンZ動力車を、はるかにしのぐ安定低速で走ります。IMGP5114

 

 

 

 

 

写真は集電サポートダンパーなしで、アルモデルさんの記念ボディキットをかぶせた車両で、クリッターズクラブさんのレイアウトをお借りして走行テストさせていただいたもので性能には太鼓判をいただきました。ありがとうございました! 

 

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最後の写真は今日のイベント主催者、畑中さんの勇姿です。細部までいろいろな表現工夫がされ、あらためて多くを学ばせていただきました。うーん、素晴らしい。。。

 

 

畑中さん、スタッフの方々、大変お世話になりました。そしてお疲れさまでした。次回はびしっと出展させていただきます!

というわけで、熱気に包まれた長い一日は終わったのでした。

2009年10月3日

サイト全面更新しました!

IMGP5067大変長らくお待たせいたしました。HPの全面リニューアル工事が完了しました。新たに設置したこのページでは日常のトピックなどをつづります。合わせてお楽しみいただければ幸いです。

さて、明日は「軽便祭」が開催されます。これを記念してクラフトでは「WB12-6.5」(6.5mmゲージ動力ユニット/本サイト内で詳細紹介)の予約発売を開始、会場でデモ展示させていただくことになりました。写真の車体はアルモデルさんの記念商品、HOナローです。

 軽便=ナローゲ−ジですが、Zゲージとして見れば本線物になりますのでいろいろなゲージで活用いただけます。トルクも十分、とにかく驚くほど安定した低速走行を可能にしました。さらに専用コントローラーでは常点灯も可能です。すでにオリジナルボディの企画も進めています。ご期待下さい!