WB22の進捗とJAMについてご案内いたします。
WB22(ホイルベース22mm動力ユニット)の設計にあたり、いろいろ検討した結果、ホイルベースを自由に設計できる仕様にしたほうが好都合ではないかという発想に至りました。一発目の試作はこんな具合です。
これはモーターから出力された回転数を減速させる減速ギア。1mmシャフトが入る穴があけられています。続いて。。。
ウォームも写真のようにシャフトに通せるように設計しました。(これらは真鍮製)これによってギアケースの形状(寸法)は別にして、減速ギアにモーター軸のギアさえかかれば、ホイルベースは自由に設定ができます。シャフトと減速ギアとウォームの各軸穴の公差はかなり緩めで、ハンダまたは接着剤で自由に位置決めできるようにしています。
ホイルベース22mmに合わせたアクリル製のダミーギアケースにセットするとこんな具合になります。
これがギア付車輪に伝達されることになりますが、コストを低減させるため、比較的安価な既製品9mmゲージギア付車輪を改造使用することを前提に、ギア部分を試作しました。
既製品のセンターのプラギア部分を抜き。。。
同じくプラ製の弊社のヘリカルギアに変更して完成です。これは圧入感もよく、実にいい感じで仕上がっています。ギアはウォームにかかるようセンター位置に変更しています。
。。。と、ご紹介の減速ギア、ウォーム、車輪ヘリカルギア、この3点が試作として出来上がったのは一昨日、完徹で何とかJAMにデモ機を間に合わせようと、ダミーギアケースで、かろうじて走れるレベルにもっていきました。
下写真右上の黄色い車両がそれで、WB12・KATO3.5tとの比較です。グリーンマックスさんの保線車両に入れてみました。ナローファンの皆さん、すみません! (笑)
あまり凝る時間がなく、塗装も単色ですが、キャビンはシースルーでいい感じです。
これを見ていた「しいたけ軌道」こと若年ナローマニアが、「回転灯を付よう」と、アクリルパイプを旋盤加工してパトランプを作って提供してくれました。これを屋根に載せてLEDを入れて、いちおう。。。光るようになっています。
ご紹介のギア類は試行錯誤の末、WB12と同様、モジュール0.15で設計。今後の課題は、車軸プラギアの耐久性の評価と、WB12と異なる方法でローコストなギアケースをどのような手法で作るかです。
モジュールが小さいことでWB12同様の走りをしてくれるのですが、ギアケースの精度が出せないとスムーズにギアが噛み合わないということです。シャフトもホイルベースが長くなればなるほど真鍮の場合、タワミが出るので鉄鋼にする必要もあります。これらは今後、テストとともに皆様のご意見にも耳を傾けながら、じっくり検討していきたいと思っています。
さてさて、本日から三日間、ビッグサイトでJAMが開催されます。昨日も猛暑の中、一部の作品が搬入時の振動で壊れてしまい、おおあらわ。専用工具を持ち合わせていなかったため昨日中の復旧ができず、今日、初日の開催前までに修理しなければなりません。
今回は小さなブースですが、クラフトらしい作品をご覧いただけると思います。販売は、メルクリンZの絶版モノほかを数点もっていきます。このほか、ブログでご紹介した、Zトラムの架線集電や、人影が動く建物、スイッチバックレイアウト、そして6月7日の「最新兵器」はこんな感じのオブジェ風レイアウトに仕上げて展示します。
目玉は、「鉄道模型ちゃんねる」で制作したヨーロッパの風景のエンターテイメントレイアウトです。
皆さん、おこしいただきました際には、お気軽に声をかけて下さいね。
どうぞよろしくお願いいたします!!