昨日、明け方までの作業後、仮眠をとり今日は朝から一路、群馬へ。
10月18日のブログに、来春移転先の敷地に5インチゲージを走らせたいと書きました。
今日は、この5インチゲージのレール暢達に関する打ち合わせが目的です。睡眠不足もあり、ゆっくりペースで関越道を走りサービスエリアで昼食後、目的地に到着したのは13時を少し回っていました。
出向いたレール製造メーカーは某鉄工所。社長の趣味がこうじて、本業の技術力でレールを作って販売するようになったとの談。レールは鉄製の引抜き加工品。
「引抜き加工」とは、レールのH型がくり抜かれたドーナツ状の型に素材となる鉄棒をつっこみ、型から出てきた頭部分を引抜く工法。押し出すトコロ天方式とは違い「引抜く」のです。熱を加えるわけでも削るわけでもないのに、圧力を数十トンかけることで鉄がレールのH型になって型から出てくるわけです。
何と、そのレールをぐるぐる巻取り、あとで伸ばして完成。。。
私は学生時代、少しですが鉄(彫刻)に触れました。彫刻とはいものの鉄を彫るのではなく、バーナーで鉄をあぶり、ハンマーで叩き、溶接でパーツを合わせて、さらに研摩して作品を仕上げていきます。この経験から、鉄の性質を何となく理解していたものの、まさに水飴を扱うかのようなこの工法はとても信じがたく、説明を聞いている間、私の口は開いたままでした。
このレールを枕木に固定するとこんな感じになります。枕木への固定は社長のアイデアです。スピードナットを使うのが、最もそれらしく見えるんですって。確かにリアルです。
レールとのジョイント部もご覧の通り、リアルさを追求しています。レールの隙間を適度に離すことで、コトコト音が楽しめるわけです。私がここのレールにひかれたのは、何よりも鉄製であることでした。レールがサビて車両走行によって表面が輝くリアルな質感がどうしてもほしかったのです。
ここに足を運んだもう一つの理由。。。
なんとっ!! 社長はクラフトで模型化している「KATO3.5t」実機をお持ちなんです。(我々が取材した実機とは少しスタイルが異なります) これは廃車で不動になっていたものを引き取り、ご自身でレストアしてちゃんと動くようになっています。エンジンをかけて前後に動かして見せてくれました。
あれれ、レールが固定されてない。。。カッチャーン! とレールがはじける音、ビビる私に平然とした社長。グレイトであります。凄まじい漢気を感じました(汗)
さらに離れた場所にもう一台あるということで伺うことに。民家の中、倉庫のような建物。うっ、建物からレールが伸びている。
扉を開けると。。。「なんじゃこりゃぁ~」目に飛び込んできたのはダイハツオート三輪っ!
これも動態保存なのです。さらにこの奥にもう一台、レストア待ちのマツダオート三輪がありました。
これはダイハツオート三輪のボンネットエンブレム。シブいデザインです。これだけでプレミアものだそうです。城は大阪城だそうです。
いよいよ、こちらが廃車からレストアした「KATO6t」です。マニホールドに至るまで化粧(塗装)がほどこされ綺麗に仕上げられています。すごいのは、これらレストアを社長一人でやっておられること。とても信じがたく、その熱い情熱に感動しきりでした。
大ぶりのナベトロもありました。
二階にはメグロをはじめとした旧車バイクが多数。このほかにもミゼットなども。博物館なみです。これでもかと出てくるレストア待ちの珍車群に、私は昇天寸前でありました。
そしてそして。。。
前出の「KATO3.5t」をクラフトの新天地で。。。。。。という本題に。
今後の展開が楽しみになってきました。というか、私自身に火がついて極めて危険な状態です(笑)
具体的な5インチレール敷設のお話に加え、とにかく、ほんとうにたくさんの元気をいただいた一日になりました。
社長、ありがとうございました。 今後とも宜しくお願いいたします!!
(追記)メディアやネット露出が苦手という社長のご意向で、社名やお名前は伏せて掲載いたしました。