2011年3月 のアーカイブ

2011年3月21日

ペーパー機関車

 

先々日、ご紹介した「お手軽タンク機関車」以降、お客様からリクエストをいただき、ワンメイクで数点を制作しました。1点ものとはいえ、お届けする前には2~3点は試作して手元に残しています。これは四角窓にしたもの。フィギュアやホイッスルも付けてみました。


こちらは丸窓に傾斜サイドタンクに加え、端バリを赤塗装にしたもの。


どちらも微妙な違いなのですが、細かいお客様のニーズにきっちりお応えしました。本来ならばエッチングにしたいところですが、こだわりの1点ものを低コストでご提供できるという点でペーパー製はとても優れていると思います。

先日、「鉄道おもちゃ」誌のモデラー&ライターの呉尾さんから「ペーパーで何か一緒に作ろうよ!」と、お電話をいただきました。呉尾さんは「鉄道模型ちゃんねる特番」でご一緒させていただいた、この道の大先輩です。今後に乞ご期待です。。。

そんな中、風変わりなスチ-ムトラムを1点作ってみました。


これはその昔、ドイツのエガーバーン社が作っていたスチームトラム(大元の実機詳細は不明)を参考に、フリーランスで作った1点物でオークションに出品いたしました。毎度のことですが、このフォルムに落ち着くまでかなりの試作を作りました。動画はこちらからご覧いただけます。


特徴は約0.4mmのペーパー妻板に照明(チップLED)を仕込んでいる点です。真横から見ても裏側に目立った凸がないように仕上げています。表面の銀色リングもペーパーで、ライトカバーをイメージしてクリア樹脂を表面張力で凸型に硬化させています。

これらペーパー機関車(車体)はいずれ定番化したいと思っていますが、それまでは、リクエストをいただければ柔軟に対応させていただきます。お気軽に、どしどしお問い合わせ下さい。お待ちしております!

2011年3月12日

地震お見舞い

 

この度の地震で被災された方面の皆様に、お見舞いとお悔やみを申し上げます。

私どものアトリエでは、棚から多くの物が落下したものの、幸い大きな被害はありませんでしたが、机の下にもぐりこんでいた数分は、昔から地震が多い静岡育ちの私ですら、恐怖を感じるほどの揺れでした。

今でも余震は断続的に続いています。

被災地方面には私どものお客様も多数いらっしゃいます。

どうかご無事でおられることを、心から切にお祈りしております。

2011年3月5日

建築模型?の巻

 

建築模型の多くは、どちらかというとラフな作りで、施主さんがイメージの中で模型に身を置けるような仕上げではありません。大きな画材店には、建築模型の材料売り場がありますが、鉄道模型のレイアウトで使うリアルな素材とはほど遠いものが陳列されています。

壁面は無機質なスチレン板、ガレージの自動車はアウトラインだけの箱型、木は真鍮線をよじった先にスポンジをちょこっと付けて完成させるトゥリークであったり。。。そういう建築模型を皆さんも一度はご覧になったことはあるはずです。

はたして施主さんは、これでよしと納得しているのだろうか、そういう疑問を私は以前から感じていました。素人にとっては図面や素材見本、カタログなどでは、量感すら把握できず、私なら完成するまで気になってしかたありません。

そこで、私流の建築模型を、実際の建築図面をもとに、1/87(HOサイズ)で作ってみることにしました。

外壁は木組調(ティンバー)で窓下にはアイアン花台、パインシャッターがつく、欧州風のこじんまりした建物です。はじめにざっくり、面あわせ(試作)をして、1面だけ塗装見本を作りました。屋根に開いた穴はドーマになります。さすがに一発では作れません。完成する実際の建物と大きくかけ離れないように、加工限界を確認して素材を吟味する必要があるからです。


接写するとこんな感じです。ティンバーは木目ディティールを再現し、実際と同様に壁面に凹凸ではまっています。テクスチャシールやノッペリした一枚板とは違い、量感が把握できます。人の目は決してごまかすことは出来ません。


HOのフィギュアを窓から覗かせると、なかなかリアルで面白いです。


竣工の記念にもなるような建築模型をめざして、建物には照明を入れ、外構や植栽計画も念頭に置いた仕上にしていくつもりです。

建築模型のご用命も是非、クラフトにおまかせ下さい。低コスト・短期間で制作いたします。特に建築事務所、工務店さんにおいては、施主さんへの説得力あるプレゼンテーションの一助になるとをお約束いたします。←営業しとります(笑)